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犬の聖者

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インド バラナシ

昔は犬が大嫌いだった。
だから犬もそれを察してか自分をみると吠えた。
旅先では、特にアジアでは野良犬、野犬の類が多く、鉄パイプで応戦することも多々あった。何匹かは死んだはずだ。
バラナシでも初めはそうだった。数匹の犬にはヤキを入れた。
なぜこんなに吠えられるのか分からなかったけど、犬が嫌う匂いというものを持っている人間がいるらしい。きっと自分はそうだったのだろう。
沐浴している人と同じように毎朝、首まで河に浸かった。もちろん、写真を撮るため。聖地と呼ばれる場所で最も浅ましい人間は自分だった。

それから数ヶ月、犬は自分の周りにまとわりつくようになった。どうしてかは分からない。膝の上で寝る者まで出てきた。その数10十数匹。
犬に囲まれた自分をツアー観光客が写真に撮っていたりしていた。周りのインド人は不思議そうな顔をしながらこう言った。
クッタ ババ…。
犬の聖者という意味なのだけど、あれだけ嫌い合っていたお互いがどうしてあんな関係になったのか、何度も考えた。
思い当たるフシがあるとすれば、写真を撮るために首まで毎日浸かっていたことだ。犬が嫌う臭いを身体のすみずみから洗い流してくれたのかもしれない。それはもしかしたら臭いではなく、業のようなものかもしれない。
人の肉さえ食う彼らは自然の中にいる。
その犬に歓迎された気がしてちょっと嬉しかった。

いや、ひょっとしたら、ヤキを入れたのが効いたのかもしれない。。。


2006.11.19(Sun) - 旅について





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